ネットのお作法
高橋尚子

5.ネットワークの著作権について

 日常の社会生活と同様に、インターネットを利用する場合も、法律や規則を守らなければいけません。電子メールやインターネット上の行為であっても、法律に違反した場合は罰せられますし、知らなかったでは済まされません。

5-1 基本的な考え方

 法律や規則はたくさんありますが、特に注意することをあげます。インターネットを利用するときも、社会的な責任を負っていることを自覚します。

・著作権の侵害
・商標の使用
  ・肖像権の侵害
・プライバシーの侵害
・他人の社会的評価にかかわる問題
・個人情報の保護

◆著作権の侵害

 文章や写真、音楽、ソフトウェアなどは、著作物として法律によって保護され、その権利は、著作権者だけが持っています。その使用や複写、転載、配布などを行う場合は、著作権者の許諾を得る必要があります。

 著作権は、著作物を作成した人(著作者)が手続きや届出をしなくても発生します。また、その全部または一部を、他人に譲渡できます。したがって、著作者と著作権者が一致しないことがあります。

 インターネットでの著作物の利用に際しては、次のような利用が著作権の侵害にあたります。


・書籍、雑誌、新聞などの記事や写真を無断で転載すること
・テレビやビデオから取り込んだ画像やデータを無断で掲載すること
・他のホームページに掲載されている文章や写真などを、無断で別のホームページに転載すること。
・芸能人や著名人の写真を無断で掲載すること。
・他人の絵などをまねて描いた絵の画像データを無断で掲載すること。
・他人が作成したソフトウェアを無断で掲載すること。
・他人のソフトウェアを改変して無断で掲載すること。
・音楽や唄の歌詞またはCDなどから取り込んだデータ(MIDI, MP3等)を無断で掲載すること。
・他人の電子メールを無断で掲載すること。


◆引用について

 すべての著作物が全く使えないか?というとそうではありません。

「引用」という形で、自分の考えと比較したり、説明を補足するために、他人の著作物を利用することができます。引用は、法律で認められた行為で、著作権者に許諾を得なくてもかまいません。ただし、あくまでも常識の範囲で、目的や量が正当と認められる範囲内に限られます。引用した部分をカギカッコでくくるなど区別し、出典、タイトル、著作権を明示しなくてはいけません。

 なかには、私的利用の範囲内に限り著作権者の許諾が不要とするものもありますが、原則として、ホームページに掲載することは私的利用とはいえません。

◆商標の使用

 商品名やサービスのロゴや記号・図形などの商標は、法律によって保護されています。したがって、商標を勝手に使用することはできませんし、あたかも自分と関係しているような誤解をまねくような使い方はできません。

 とくに著名な商品名やサービスなどは、注意が必要です。

◆肖像権の侵害

 本人の許可なく、顔などを撮影し、その写真をホームページなどで公表すると、肖像権の侵害として訴えられます。とくに、タレントなど有名人の場合には、注意が必要です。

◆プライバシーの侵害

 他人の私生活に関わる各種の情報を本人の了解なくインターネットで勝手に公開すると、プライバシーの侵害として訴えられます。さらに、損害賠償を請求される可能性があります。電子メールやホームページ等で他人の氏名、住所、電話番号などの個人情報を表示するときは必ず事前に本人の了解を得るようにしましょう。

◆他人の社会的評価にかかわる問題

 他人の社会的評価(世評・名声)を低下させるようなものをホームページに掲載すると、刑事上の責任(名誉毀損罪/侮辱罪)を追求されたり、民事上の責任(損害賠償責任)を問われる可能性があります。

◆個人情報の保護

 他人の個人情報をホームページなどで収集したり利用したりするときには、本人の承諾を得ます。どのような情報を何のために収集・利用するのかを事前に説明しておきます。とくに未成年者の個人情報であれば、保護者の承諾もとらなければなりません。

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